詩 ポエム 桃園の風景
あたり一面 桃色に染め上げられ
桃の花であふれる園
お内裏様とお雛様
二人静かに
散策される 桃の絨毯を踏みしめて
ひらり 舞い落ちる花びらが
かざした手の中に舞い降りて
見上げれば 桃の花が目に染みる
お内裏様とお雛様
静かにお話しされながら
桃で埋まった小道を曲がる
桃の花の歌に送られ
人気のなくなる桃の園
日が暮れて
空には月が
今宵は明るい半月が
遠くに響く談笑の声
お侍か 三人の衆
盃を手にして何やら相談
きらりと光る大きな太刀は
空の月にもよく似た 偃月
青龍の装飾施され
勇者の頭上で月夜に光る
兄弟の契りを交わした三人の衆
杯を重ねて 夜空を見れば
運命の星は輝いて
桃の花もそよ風に歌う